サボりぎみ?

 今週はあまり本について触れてないかなぁ。とりあえず2,3日前に読んだ本。やっぱちょっと勉強してみようと思い、藤原和彦著「イスラム過激原理主義」を読んだ。

イスラム過激原理主義―なぜテロに走るのか (中公新書)

イスラム過激原理主義―なぜテロに走るのか (中公新書)

 副題がなぜテロに走るのか、ということでテロを起こす理由、その温床となるもの、歴史などについて触れてある。書かれた時期が例の9・11の後のようだが、結構ぎりぎりの時期なので、はじめと終わりでしか触れていない。それよりも、1997年にエジプトで起きた「ルクソール事件」がまず書かれていて、本の中でもそれにつながるエジプト内での原理主義との戦いに重点が置かれていると思う。中身としては、第1章ルクソール事件、第2章過激原理主義組織の思想、第3章イスラム集団、第4章ビンラーディンと原理主義「国際派」、第5章武装闘争、第6章ムバラク政権との闘い、第7章武闘停止から合法政党化へ、という流れで、ほとんどがエジプトが舞台となっている。
 これを読むと、原理主義というものから過激原理主義がいつ出てきたか、イスラム教内でも過激原理主義との闘いというものが、行われているんだなということがわかった。なかなか全部を理解したとはいいがたいが、一応どのような経緯と思想の元でテロを行うのかということを理解するためのさわりにはなったと思う。わかりやすく、丁寧に書かれているので、あまり基礎知識がなくとも読むのにもちょうど良かったと思う。