重松さん

 今日は電車で重松清舞姫通信を読了。

舞姫通信 (新潮文庫)

舞姫通信 (新潮文庫)

 主人公は双子の兄陸男に飛び降り自殺をされた宏海。陸男の恋人で、芸能プロダクションの一人娘佐智子。その佐智子にプロデュースされることになった、ネットで知り合った恋人と冗談だと思ってた心中で恋人に死なれた、城真吾。また、宏海が新しく勤めることになった学校の先生原島、その娘慶子。10年前原島の生徒で、学校で飛び降り自殺をした"舞姫"。様々に生きていることに疑問などを持ち生きている人がいる。学校では、"舞姫"からの舞姫通信が毎年配られる。佐智子は、真夜中の討論番組で、城真吾に客の1人として発言させ、自殺についての大きな波紋をおこす。城は時の人となり、そこに様々な人が絡んでくる。
 主には自殺について述べられている、人はいつ。いつか。いつでも死ねる。そんな中で、どうやって生きていくのか…なかなか深いメッセージを与えてくれる本ではないだろうか。
 個人的には自殺を止めようとかそういう気は今まではなかったし、いつか自分も自分でけりをつけるときが来るかもしれないと考えながら生きては来たけど、この本を読んでよかったなと。舞台は学校が主かもしれないが、様々な年代の人に読んで欲しいと思うし、自殺を考えているような人が居れば、3日ほど待ってもらって、この本を読んでからにして欲しいなと思った。別に止める気もないけど、一度考える機会になるのでは。