新撰組!!

　今日は北方謙三"黒龍の柩(上)"を読了。

黒龍の柩 (上) (幻冬舎文庫)

　新撰組副長土方歳三を中心に描いた物語。物語は池田屋事件が終わる頃から始まる。北方版土方は非常に政治的に大きく係わる。勝海舟・小栗忠順などある意味幕末の中心人物と交わり、坂本龍馬とも何度か会う。上巻では徳川慶喜が大政奉還を行い、時代が大きく動き始めるところまで描かれる。この物語では、坂本龍馬が蝦夷地、現在の北海道に新たな国をつくるという構想を持っている。大政奉還後、その構想に土方は賭けて、それを追い求める徳川慶喜はじめ勝、小栗、榎本らと動いていく。坂本龍馬ファンとしては、龍馬が様々な人に大きく影響を与えていて、非常にうれしい感じがする。また上巻はそれでも新撰組が話の中心であり、沖田総司の純粋さと儚さ、近藤勇、山南敬助など生き生きと描かれていて、新撰組が好きな人でも楽しめるのではないか。まぁ西郷ファンにはちょっとあれかも…下巻も非常に楽しみ。