宮城谷昌光"香乱記１"を読了。
これは、秦の末期から楚漢戦争の時代になるのかなと思う作品。主人公は田氏となった斉王の血を引く田横。僕は不勉強にて聞いたことがなかったけれど、宮城谷さんが最も書きたかったとおっしゃる人物で、中国の歴史を書き続けてよう
やくたどり着いたそう。確かにデビュー作の"天空の舟"の伊尹から始まって、殷
周易姓革命、
春秋戦国時代、そして、"奇貨居くべし"の呂不偉ときて、楚漢戦争へという流れになっているなぁと。1巻は田横が色々な苦難に巻き込まれながらも、秦の皇太子
扶蘇の子を助け、
扶蘇のもとにたどり着き、その
重臣となる。しかし
始皇帝が死去して秦を滅ぼす原因となる謀略が起こり…というところまで。今後は、
項羽、
劉邦なども登場してくるのだから、それらの人物を宮城谷さんがどう描き、また田横という人物がどのように活躍するのか…非常に楽しみである。
