ちょっとずつもどかしい

 今日は法月綸太郎「生首に聞いてみろ」を読了。

生首に聞いてみろ (角川文庫 の 6-2)

生首に聞いてみろ (角川文庫 の 6-2)

 だいぶ話題になった作品だけど、やっと文庫化したので読めた。
 話題になるだけあって、やはり結末までの伏線がちりばめられていて読み応えのある作品であったと思う。
 今作では、探偵法月綸太郎は事件が起こる前から、当事者たちと関わっており、結末に向かうに従って、あのときちょっとこうしておけば…というのが、たくさん出てくる。その分最後まで読み進めるほど、気持ち悪いというか、悔しいというか、もどかしい気持ちになってくる。謎解きも面白いが、そうした残された人たちの無念さというものもよく描かれていると思う。そういった点でも話題になったのだろうと思う。これはやはり一読の価値がある作品だと思う。¥780は安かろう。

 計6冊で¥4,606。