大阪弁?

 今日筭本逭史の「霍去病(上)」を読了。

 舞台は前漢の時代。7代皇帝劉徹(武帝)の時代に、北から漢の領土を侵していた匈奴を駆逐して、前漢の全盛期を築き上げるのに貢献したが、二十四歳で夭折したとされる霍去病生涯についての小説。話は、劉徹が権力を握る前から始まり、霍去病の叔父にあたる衛青など、劉徹の治世を盛り立てる人々についてさまざまな角度から書かれている。司馬遷まで出てくるし。上巻では、衛青が将軍となり、匈奴との戦いで功績をあげるなかで、霍去病も成長し、軍に参加。徐々に頭角をあらわし戦で功を上げ始めるところまで。これから、その活躍が描かれていくだろう。
 筭本さんのデビューに近い頃の作品であって、最近の作品よりもやはりまだ荒い感じがするが、人々は生き生きと描かれている。しかし、ちょっと違和感があるのが、長身の人物の話し方が、「…でぇ〜、…するぅ〜」というように、気持ちはわかるが過度な表現と思ってしまう個所があったり、商人が大阪弁でしゃべってたり、地方の人物がなまりあるしゃべり方をしてたり…やっぱりちょっと表現として気になるなぁと思ってしまった。なんとなく読みにくい…まぁ話などは良く練られていて面白いんですが。その辺我慢できればなかなか良いのではと。