2冊ほど

 昨日、今日で2冊ほど読了。1冊目は、本多孝好のMOMENT。

MOMENT (集英社文庫)

MOMENT (集英社文庫)

 いろんなところでサイン本が置いてあったけど、愛用の丸の内オアゾ内の丸善で購入。
 主人公は大学4年生。ある病院で掃除夫をやっている「僕」。その病院では、死を目前にした人にだけ、ある噂が伝わってくる。それも同じく死を目前にした人から…その噂とは、必殺仕事人というもので、死を目前にした人の望みをかなえる為に深夜に寝室に現れる黒衣の男というものである。「僕」は死を目前にしたある老婆の望みをかなえたことがきっかけとなり、死を目前にした人の願いをひとつだけかなえる為に、色々と行動する…
 4つの物語から構成されるが、噂をめぐってひとつの大きな流れが存在する。やはりキーワードは噂であったり、なかったり…ちょっとミステリの要素もあったり、人の心の裏表が書かれていたり。本多さん最初のMISSINGのような雰囲気がある。やはり好きな作品になった。
 2冊目は、軽めでこの本。
解剖学個人授業 (新潮文庫)

解剖学個人授業 (新潮文庫)

 実は南伸坊さんはよく存じ上げず…あぁ申し分けない。尊敬する養老孟司先生と関係する本ということで読んでみた。養老さんの話は、他の本に書かれているような事とあまり変わりないが、南さんの解釈であったり、視点であったりということが入ってきていて、また面白い話になっている。日本で最初に解剖を行った人であったり、孔子という人、二宮尊徳なども出てきて、最後には、哲学なり死というところまで行きつく。