極寒の世界…
今日は"ユーコンの疾走"を読了。
- 作者: G&L・ソールズベリー
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2005/09/08
- メディア: 文庫
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そんな中、アラスカの西端の海沿いにある町ノース。ここで1920年代の冬にジフテリアが発生する。本来なら、冬前にワクチンを入手していたが、その年に限って注文したものが届かず、冬に入る前の最後の定期便が出てしまう…その後ジフテリアの発生がわかり、このままでは、住む人たちのほとんどの命に危険が及ぶ事態となってしまう状況。当時はまだ航空でのアラスカへの道というのは出来ていなくて、色々な危険性を考えた結果、犬橇りでワクチンを運ぶことになる。普段から犬橇りで郵便配達をやっているような人たちであるが、その冬は厳冬で、本来ならタブー視されている氷点下40℃以下での運搬をしなければならない。運搬人たちは命を懸けてワクチンを運搬していく…という実話。
運搬人と犬たちの熱いつながりなどが書かれていたりして、犬と人とは長い付き合いの中で、いかに信頼関係を築くかというのもわかって楽しめる。運搬人たちは命を懸けて仕事をしたにもかかわらず、インタビューには「普段どおりの仕事をしただけ」という。それでも「そのことで大勢の人の命を助けられたのはうれしい」という。本当にそういう姿がかっこいいなと思ったし、きっと子どものころの僕はそういう仕事にあこがれただろうな…と思ってしまう。寒いのは苦手だから、さすがにアラスカに行こうと思わないけど…なんというか、仕事について考えてしまったなぁ。