今週読んだ本

 あまり、紹介する時間がなかったから、簡単に全部を。まずは松樹剛史"スポーツドクター"

スポーツドクター (集英社文庫)

スポーツドクター (集英社文庫)

 松樹さんの2作目。関節のやわらかさを過信して、高校最後の試合前にひざの関節を痛めたバスケ部キャプテン夏希。試合に出たいという夏希を手助けしたのは、アスリート専門医のうつぼ矢で、夏希の目線を通して、うつぼ矢やそれに関わる人、そしてそこに訪れる選手たちの症状や心の傷を見ていく。少年野球からドーピングまで色々な話題が出てくる連作短編。
 養老孟司"こまった人"
こまった人 (中公新書)

こまった人 (中公新書)

 養老さんの中公新書"まともな人"に続く2冊目。中央公論の連載をまとめたもの。2003年6月〜2005年10月号までをまとめたものなので、イラク派兵問題から郵政解散まで、多岐にわたってその意見がまとめられている。また、「拝啓、小泉首相様」という手紙形式のものも掲載されている。どうせあのお馬鹿さんは読んでないだろうけど、心に染みますね。
 宮元健次"龍安寺石庭を推理する"
龍安寺石庭を推理する (集英社新書)

龍安寺石庭を推理する (集英社新書)

 これは、京都の石庭で有名な龍安寺のその石庭の謎に迫った本。この龍安寺石庭は、これまで誰が、いつ作ったのかという事がはっきりしていないそうで、それらの謎について、3章に亘り迫っていく。これだけ有名な場所で、これだけ大きなことがはっきりしていないというのも面白いな。
 そして山田真哉"女子大生会計士の事件簿DX"の1,2,3巻を一気に。  著者は最近はすっかり"さおだけ屋はなぜ潰れないのか?"で有名になってしまいましたが。史上最年少で公認会計士2次試験に合格した藤原萌美、主人公の会計士補1年目の柿本一麻を中心に描かれていく、会計の仕組み、会社の仕組みがよくわかる、ビジネス・ミステリらしい。もともとは、専門学校TACの情報誌「TACNEWS」に掲載されたものだそうで、そのわりにはしっかりと小説になっている、連作短編。脱税や、粉飾決算などなど、日ごろニュースにでてきてもよくわからない事が、物語形式でわかりやすい。キャラもなかなか楽しく描かれている。専門用語もしっかりと解説されていて、会計の知識がなくてもそれなりに楽しめて、決して敷居は高くないけども、会計士を目指している人や知識のある人はより楽しく、また実際の現場ではこういうこともあるんだろうなぁと、ある意味テキストのような感じで読めるのではと思う。
今週はこれくらいかな。まぁよく読んだこと。