最後に下

ダン・ブラウン"ダ・ヴィンチ・コード下"を読了。

ダ・ヴィンチ・コード(下) (角川文庫)

ダ・ヴィンチ・コード(下) (角川文庫)

 なかなか良いペースで読めた。何より訳が非常にうまい。これだけ、難しい作品をしっかりと訳せた方は本当にすごいと感動。
 内容はというと、死海文書などの話やシオン修道会など、キリスト教、特にカトリック信者からするとタブーに属すような話題について非常によく研究され、話に盛り込まれているので非常に物語としても、キリスト教の研究としても楽しめる作品である。前回で物議を醸しつつも読まれたというのは納得。世界最大のベストセラーは聖書であるから、聖書を読む人は読んでもいいんじゃないかと思うくらい。ただ、この内容についてわざわざバチカンが反応することもないでしょう。キリストも人の子ということは、判っていることだし、その上で信者というものは作られてきた「キリスト教」というものを信仰しているのでしょう。うだうだいうのは、中途半端な信仰しか持たない人間じゃないのかな?もしかするとそういう人が離れるのが怖いのかもしれないけれども。
 事件と平行して謎が解かれていく展開で、様々な伏線が当てはまるべき場所にきっちりとはまりつつも、最後まで気を抜けず、文庫で3冊でも長いとは感じない。グッと引き締まっているというの感じがする。最後のほうのニュートンの墓に足りないものという謎は、判り易すぎて拍子抜けしたら、一番最後の謎は「くわぁ〜!!」て感じだったり。ワクワク、ドキドキが詰まっている感じ。
 キリストの家系という話は非常に面白かったですねぇ。ホントだったらかなり感動。なんせ2000年の伝説を背負う家系ですからねぇ