狙っている?

 遅くなったけれど、文藝春秋9月特別号を読了。えぇ半年に一回の挑戦、芥川賞の選評と受賞作が掲載されている号です。今回の受賞作は伊藤たかみ"八月の路上に捨てる"。うーん、毎回敗北感を味わっている僕としては、非常にわかりやすい作品ではあったけれど、なんとなく文が気になる…鼻につく?そんな感じ。どうも表現がいやらしい、狙いすぎという感を受けた。
 選評で山田詠美さんが書いていたし、たしか豊崎由美さんもそんなことを言っていた気がするけれど、それでいいのかねぇ…。選考委員の中には、狙ってきていいじゃない的な発言をした人がいたらしいけれど、本当に?石原の慎ちゃんなんかは、新しい才能に出会いたいというような事をいつぞやの選評で言ってた気がするけれど、狙って書くってのは、新しい才能に出会える機会になりうるのかしら?
 9月号は必ず戦争について特集をしていて、それを非常に楽しみにしている。特に今回は、昭和天皇の例の発言にまつわる事、そしてA級戦犯の話についても書かれていて勉強になった。もっと色々な点から本来は学び考えなければいけないのだろうけれど…