評価って

 "本の雑誌10月ガンモドキもってけ号"を読了。

本の雑誌 (2006-10)

本の雑誌 (2006-10)

 今回の特集は活字の人体実験!という実に本の雑誌らしい(いや毎号らしいというか、本の雑誌しかやらんだろうという)企画。今までそれを読んだ事が無い人に、1ヶ月間それぞれ、岩波書店の本、ハヤカワSF文庫、少女マンガだけを読ませて、肉体的な変化を追うということ。いやいや結果は科学的じゃなくて最高(笑)。
 坪内祐三さんの連載で、村上春樹さんが芥川賞を取れなかった事についてちょっと触れた部分があり、なかなかガツッと書かれていて良かった。まぁ村上春樹さんが取れなかった事については、色々な人の読解力の欠如が指摘されていたので、いまさらな感じもあるけれど。正当な評価が出来なかったことの理由を他人に求める人もいるのだなぁと。
 今回ちょっと興味を持った本は、中山可穂"白い薔薇の淵まで"、薔薇だけど百合の話らしい。わかる人にはわかるだろう(笑)。
 そして北上次郎さん大絶賛の佐藤多佳子"一瞬の風になれ"。高校の陸上部に入って短距離でインターハイを目指す物語だそう。北上さんは、あさのあつこ"バッテリー"、森絵都"DIVE!!"と並んで三大スポーツ少年小説としている。僕は"バッテリー"の途中までしか読んでない…。とりあえず文庫が出るまでに"DIVE!!"も読んでおこう。
 そして米澤穂信"ボトルネック"大矢博子さんの紹介を読んで、僕はこういう作品は絶対好きだなぁと。米澤さんの本は手を出すか出すまいか悩んでいたけれど、どうもこのまま行くと我慢できなくなりそう。まぁそれはまた新しい出会いということでよい事良い事。